ラスト・アクトレスの話(まえがき)

  ——『この世は舞台、人は皆役者。』かのシェイクスピアは、そう書き残しました。僕たちは誰もが、この社会の中で、与えられた役割を演じながら生きている。男と女、親と子、上司と部下…僕自身そう思っていたのです。あの恐ろしくも悲しい屋根裏の道化師事件に関わるまでは……

 

 お久しぶりです。iPhoneダッシュを変換するためにググりました。なぶらです。なんやかんやあってSSAのモチベが極貧で困ったのでラストアクトレスのお話でもします。今回はあらすじの振り返りしかしないので覚えてるよって方はすっ飛ばして、知らない/忘れちゃったって方は是非一緒に振り返っていただければ幸いです。セリフや言い回しは大枠がずれないよう適宜変えています。

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登場人物

探偵・ウォーカー(白石紬)…本作の語り手。劇場「ミリオン座」の新作舞台の公開リハーサルにシンシアによって招かれ、事件に巻き込まれる。

 新ヒロイン・コレット(田中琴葉)…新作舞台「屋根裏の道化師」のヒロインに任命された新人女優。それまでの素性を知られておらず、ある日突然招待状をもってミリオン座へやってきた。

スタァ・モニカ(周防桃子)…ミリオン座のスタァ。久々の新作舞台のヒロインをコレットに奪われたことに反感を抱いている。

支配人・ミルズ(真壁瑞希)…ミリオン座の支配人。かつてミリオン座で手品師として働いていた。人形リトルミルズを使って腹話術を披露することもある。

元大女優・シンシア(馬場このみ)…かつて舞台の華とまで呼ばれた大女優。今は引退しミリオン座で後輩育成に携わる。新作のヒロインにコレットを推したのも彼女。

マドリーン(徳川まつり)…ミリオン座の女優。面倒見がよく、新人のコレットや突如劇場にやってきたウォーカーに優しく振る舞う。まつりは投票企画ではこのみに次ぎ元大女優役2位。TB激戦区の1つであった。

リリィ警部(七尾百合子)…一連の事件を担当する警部。体感シンシアよりセリフ数が多い。投票企画では紬に次ぎ探偵2位。体感ではシンシアよりセリフ数が多い。

プロデューサー…この作品のプロデューサー。ミルズ曰くこの作品に賭けていたそう。この物語の最初の犠牲者である。

 

最初の犠牲者

 物語はミリオン座を訪れたウォーカー(紬)がプロデューサーの殺人事件に巻き込まれるところから始まります。リリィ警部によれば死因は毒殺。さらにプロデューサーが殺された部屋は中から鍵がかかっており、現場には鏡文字で3と4と書かれたカードが落ちていました。

 その場にいたコレット(琴)、モニカ(桃)、ミルズ(瑞)、マドリーン(徳)、シンシア(馬)とともに重要参考人となってしまったウォーカー(紬)はそこでこの作品に関するうわさを女優から耳にします。それによれば新舞台「屋根裏の道化師」はかつて実際にミリオン座で起こった殺人事件を題材にしたものであり、その犯人が迷宮のような屋根裏に潜み今でも彼女たちを監視している。それをネタにした新作舞台を上演することを決めたプロデューサーに毒を盛ったのは紛れもない屋根裏の道化師なのではないか…と。女優たちの目に互いの不信感が募る中最初の1日も更けていきました。

2人目の犠牲者

 あることを調べるため、屋根裏に上がったまま寝てしまっていたウォーカー。次の日パトカーの音で目を覚まし、ヤジのもとへ向かうと中庭でマドリーン(徳)の遺体が。リリィ警部によれば花壇のレンガで頭を殴られたとのこと。昨晩は見張りのものが警備にあたっており、中庭に向かうマドリーン(徳)は確認されたが、犯人らしき人影を見た者はいない…と。

 「それじゃあ本当にあの殺人鬼の仕業みたいじゃない」と取り乱すモニカ(桃)。は舞台も中止だと叫ぶ彼女の一方で、ミルズ(瑞)支配人は「新作舞台は必ず上演する。中途半端に終わらせては亡くなった2人に申し訳が立たない。舞台は何があっても上演する。」と告げます。コレット(琴)も「自分の役を演じきってみせる」と賛同します。モニカ(桃)は「こんな狂った人達と1秒だって一緒にいたくない」と部屋に閉じこもってしまいます。

コレットの矜持

 ウォーカーが事件のことを考えながら廊下を歩いていると、誰かと話しているようなコレット(琴)の声が聞こえてきました。気になって彼女の部屋を覗いてみると、そこには新作舞台の演技の練習をするコレット(琴)の姿が。そこでコレットは「自分にできるのは精一杯役をを演じること。みんなの尊い犠牲を無駄にしないためにも。わたしにはお芝居以外何もできなくて…。お芝居なら私にはどんな人間にもなれる。」と見農地をさらけ出します。そこへ「コレット。ちょっと来てくれない?」とシンシア(馬)が尋ねてきて、モニカ(桃)の部屋から返事がないことを伝えます。

3人目の犠牲者

 モニカ(桃)の部屋へ急ぐ3人とリリィ警部。ミルズ(瑞)が持ってきたマスターキーで扉を開けると…そこには刃物で胸を貫かれたモニカの姿が。ウォーカーとリリィ警部が部屋を調べるとベットの上のリトルミルズ、部屋に張られたピアノ線、その先に結ばれた血塗られた刃物を発見。真相を見抜いたリリィ警部とともに2人は犯人のもとへ走ります。

事件解決

 「ミルズ支配人!あなたをモニカさん殺害の容疑者として拘束します。」リリィ警部はリトルミルズにばねを利用し刃物を投げる仕掛けがあること、マスターキーを持つ支配人ならばモニカが部屋に入る前に仕掛けることが可能であること、国中の注目をこの舞台に向けるのが動機であること、劇場に最も古くからいる支配人であれば警備の目を欺きマドリーンやプロデューサーを手にかけることも容易ではないかということを指摘します。

 「そうですね…わたしはこの劇場を知り尽くしている。そんな私だからこそ…こうしてあなた方の手を逃れることもできる…」ミルズ(瑞)は隠し扉を使って屋根裏に逃走。その後ミルズ(瑞)は屋根裏で自殺。自室からは犯行に用いた毒物やレンガ、舞台の注目が動機であることを記した遺書が見つかり事件は解決したかに思えました。

エピローグ

 シンシア(馬)の熱意により上演されることとなった舞台「屋根裏の道化師」は1連の事件のせいもあり連日大人気であった。その最終公演を見にウォーカーはミリオン座へと再び訪れた。

 閉幕後、主演を務めたコレット(琴)のもとへウォーカーは向かった。そこでウォーカーはコレットに「1連の殺人事件の犯人は支配人などではありません。真犯人はあなたですね?証拠はミルズ支配人は消してしまいました。しかし演技の天才であるあなたであれば警官に紛れるだけで隠し通路など知らなくてもプロデューサーやマドリーンを殺すことができたはずです。あの日、劇場の衣裳部屋から警官の制服がなくなっていることは確認済みです。

 支配人があなたをかばった理由ですが…ミルズ支配人はあなたの実の父です。かつて劇場で働く女性がミルズ支配人の子を妊娠しました。しかし支配人はオーナーの娘婿にと壊れその女性は劇場を去ります。もともと体の弱かった彼女は、その身に宿した子を産んだのち亡くなりました。その子供があなた、コレットさんです。」と告げた。コレットは自分がプロデューサーやマドリーン、モニカを殺したことを自白した。

 「でも、仕方がなかったんです。私が演じた道化師は愛する人をその手にかけてしまう。それを理解するには大切な人を殺してみるしかなかった。そのためにプロデューサーを。マドリーンさんはそのことに気付いてしまったようで、モニカさんとわたしは考え方が違っていました。わたしは常に真実を、リアルを求めた。でもモニカさんは『そんなの芝居じゃない。ただの殺人よ。』と言いました。だから…

 でも試してみる価値はあったんじゃないですか?結果的に舞台は大成功。私は真実を演じきった。私がここで自首をしたらもう二度と屋根裏の道化師は上演されなくなってしまう。だから私はここで退場すべきなんです。この秘密を1人胸に抱えて……私の屋根裏の道化師はこれにて閉幕です」そう言って彼女はバルコニーから奈落の底へと落ちていった。

最期に

なぶらです。もっと軽く纏めるつもりが最後の方気合が入ってしまいました。改めて大事な部分を抜き出してみると想像以上にシンシアさんが何もしてなくて泣けてきます。さて次回はいよいよ僕がしばしば口にしている「屋根裏の道化師分岐エンド説」「シンシア黒幕説」について話していきたいと思います。モニカの部屋から応答がないと知ったシンシアはなぜ悠然とコレットの部屋を訪れたのでしょうか……。また次回。